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2009.3.12.Thu

雪景色

本間法子さんの個展を開催中。
本間さんのふるさとは,北海道の小樽である。
真っ白な雪山ばかりではなく、しんしんと降る雪に様々な光が乱舞して,オレンジ色に染まり、夜景は美しく彩られるらしい。
そうした現実の小樽の夜景を鮮やかなオレンジ色で描いた大作は見応えがあり、寒さを忘れて、心が温まる瞬間だ。
今日は、お客さんに誘われて,お台場のテレコムセンターでFXの講義を聞き入り、そのあとパシフックホテルでフルコースとワインを楽しんだ。
FXは私には全くなじみのない外為オンラインのことだが、大変面白かった。
しかし,元来、懐疑心の強い私には向いてないと思った。
24時間もやっていられるとなると私の性格からして、おちおち、夜も眠れなくなるではないか。
これではもともこもない。
本末転倒だ。
という結論が出て、フルコースを堪能することにした。
フルコースは伊勢エビとほたてのカレー風味のクリームそえと牛タンのステーキがメインだったが、スープがたいへんおいしかった。
エグゼクティブな女性が学び合おうという第一回目の会だったが、やはりフランス料理に惹かれてしまったことは正直に認めねばならない。

2009.3.18.Wed

ヘビとチョウチョ

ヘビとチョウチョに共通するものは、輪廻ということだから、金未来(きんみれ)の絵は、彼女の死生観を表現していると思うんだ。。。。と、美味しい京風イタリアンのコース料理をいただきながら、彼女の絵を見たカメラマンはいう。
昨日は、丸の内にある洒落たレストランでフルコースを堪能。
オリーブオイルが二種類あって、大変香りが強く、その独特の香りが癖になる美味しさだ。
パンが4種類あり、どれもこれも美味しい。
前菜は鯛の刺身を彩ったもので、まるでお菓子のように美しく盛られ、食べるのが惜しくなるくらい。真っ白いお皿にガラス細工のように繊細に盛りつけられていた。
ついぞ、丸の内のレストランには訪れる機会がなかったが、来てみるととても快適で、普段着のように慣れ親しんだ銀座の裏界隈のお店とは違う新鮮さがある。
おいしい料理と絵画の話。
なんと至福の一瞬とひとりごちる。
みれさんの絵の中で、小ヘビを口にくわえるシーンがあるが、ちょっと気になるところである。
さらに一部、顔にうろこが描かれているが、なんともそれがそそる感じがしていい。
この作品は、豊橋トリエンナーレで審査委員長賞を受賞した作品である。


2009.3.25.Wed

川田綾子展

kawada.jpg

2009.3.29.Sun

圧迫される現代人

「ビルに圧迫されるんだよね」
都庁にお勤めのコレクターさんは、川田綾子さんの作品を見ながら云う。
そして「古い人家をビルから見下ろすようになるんだよね」とも。
川田さんの作品のモチーフは、人目につかない路地や倉庫街やビルの谷間にひっそりとある人家の屋根などだ。そこには人の気配はない。猫すらいない。
焼け野原から復興した戦後の日本を描いた池袋モンパルナスの画家たちのような郷愁を誘う、やや、かなしげな色使い。
華やかな繁栄の裏。
取り残されたような古い人家。
しかし、彼女の筆致は力強く、確かな確信に満ちている。
しかも構成力の確かさからくる安定感がある。
学芸員さんが欲しがっていた作品は軍艦島を描いた作品だ。
ネットで見たお客さんからもオファーがあったほどの人気の作品だが、この作品は建物よりも空や海の色が魅力的である。

2009.3.29.Sun

メールたより

先々週の羅針盤セレクションに参加した作家さんから以下のようなメールをいただきました。
こういう感想をいただけると張り合いがあり、うれしいですね。
参加した作家さん達がこれをきっかけに大きく羽ばたくようになってもらいたいものです。

この度、羅針盤セレクションにお誘い頂き本当にありがとうございました。
東京での展示は京都で展示するのとは全く違った経験を得ることができとても勉強になりました。
展示を見にきて下さった方々と自身の制作内容について深く話せた事で客観的に自作を見つめ直すことができ、今後の展開が良い形で目の前に広がってきたので本当に充実した良い時間を過ご
す事ができました。羅針盤さんでの展示以外では決してお話することが出来ないような方々にもお
会いし、意見を頂けたことは貴重な宝となりました。

メンバーの皆も気さくで本当楽しかったです。皆モチベーションが高く、一層気を引き締めなければ
と思うことができました。

2009.3.30.Mon

受けた恩は石に刻み、与えた恩は水に流す

そろそろ帰ろうかと帰り支度をしていると、若者とコレクターさんが赤い顔で来廊。
就職斡旋業の会社の重役を務めるコレクターさんは、中国人である若者の就職祝いとうことで飲んでいたらしい。
この大不況で外国人である彼が一流企業に就職出来たことは、素晴らしい快挙に違いない。
さて、作家たるもの就職せず、アルバイトをしながら作家業を行うものと暗黙の間に決まっている。
しかし、今は作家業と生業は両立せねばならない時代が来たように思う。
そんなことは、作家自らが考えることなのだが、そうもいってはいられないだろう。
受けた恩は石に刻み、与えた恩は水に流すんだよと教えてもらったのだが、犠牲を払って人に親切にすることは、大変難しく、それは日々努力してこそ、身に付くものと思われるが、先週個展を開催していた彼女は、努力ともなく、何のためらいもなく、惜しみなく、親切に面倒なことも喜んで引き受けてくれるので、びっくりしたものだった。
押し付けがましくなく、私のように努力するでもなく、それが自然というもので、何とも感心するばかりだった。いくらほめてもほめきれないほど、人間が出来ているなと思わせる素敵な女性だった。

 


   

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