レヴューから
2017.3.13、本日4箇所目は、京橋三丁目にある「 アートスペース羅針盤」で開催されている「粂浩一朗 個展 (会期 : 3/12〜3/18)」である。
<画家のプロフィール>
1956年 神奈川県生まれ
現在、独立美術協会の会友/茅ヶ崎美術協会会員
画廊オーナーの岡崎さんと作品の話題をしていて気づいたのは、描かれているモチーフが「バリ島」とか「南洋の島々」とかに限定される異空間の風景の中に存在する女性像であり、その描かれかたも神秘的な雰囲気が漂うシャーマニックなものであることである。また、良く見るとあちらこちらにコラージュがなされており、作品のモダンさを作り出している。作品の多くは平面的であるが、もともと女性そのものを写実的に描こうとするのではなく、鑑賞者に画面に展開する物語をどう見せるのかに力点をおいたストーリー性豊かな作品になっていて、全ての作品を一つに束ねて「粂ワールド」になっているとも言える作品である。作家が在廊しているときに改めて訪れ、作品コンセプトを聴いてみたいと強く感じた展覧会でもあった。