「こゆさんのイメージで描いてみました」と今日までMORISIギャラリーで開催中の笹川香織展で作家本人がにっこり。
タイトルは、「弱さと強さ」である。
モチーフは、くも。
木の葉が二枚ほど右上に描かれ、背景はぼんやりと薄いグレートーン。
小さいパールで出来た蜘蛛の指輪が私のお気に入りで、左手の中指にはめていたが、その蜘蛛の指輪を覚えていたらし。そのイメージが印象的で描きたいと思ったのだそうだ。
平安時代は蜘蛛は縁起のいいものの象徴であり、蜘蛛占いというものがあり、蜘蛛の糸の張り具合で、恋しいあの人が今日来るかしらという歌まで残されている。
3年くらい前のことだが、虫をテーマにした展覧会を行ったが、昆虫学者との妙なコラボレーションとなった。
タランチュラとサソリを会期中、置いていいか?というので、いいわけないでしょ、というのに、持ち込んでしまった。
虹色クワガタもいた。
一匹だったはずのタランチュラは、到着後,二匹になっていた。
脱皮していたのだった。
絵描きだったはずの作家は,この虫達に魅せられて、虫の世話が忙しく、もう絵は描けないという。
私のイメージの蜘蛛の作品、今もって、気になるところである。