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幻の展覧会 

5年も前になるが、S氏のレビュー作家展という企画があった。
この企画はS氏がサラリーマンのかたわらに行われた。
S氏は、キュレーターとしての手腕も見事というほかないものだった。
才能ある作家を発掘し、身銭を切って、場を提供するのみならず、購入して、さらに応援し続けるというもの。
この美術愛好者のささやかな応援は、作家にとって、どういう意味を持つのだろうか?
ここ10年の間に多くのスターを育てたことは、周知の事実でもあるだけに、彼の存在は、かけがえのないものとなっているにちがいない。
作家の才能を花開かせるきっかけになった、幻の展覧会は、レビューに載ったアーティストたち−Sの心象評論−だったのだ。
そのS氏の今週のレビューに井元千香展があったので、以下に紹介する。

Gallery Review 05300918
村上春樹の長編『1Q84』に夢中です …シオイリです。

井元千香@アートスペース羅針盤
<05/25/09〜05/30/09>
あまり目に触れることのない動物たち。その一つひとつは、
実物を写生したものだ。日本画であることに思い至らせる
のだが、表現内容は枠にとらわれない。森の中で輪舞する
少女たち。足もとは水面にあって、そこに少女の輪が反射
している。山口薫の世界を連想してしまうが、まわりの景色
に溶け込むかのように感じられるのは、作者固有の表現。
日本画らしさを感じさせないところが、魅力のようだ。

余談…

昨夜は村上春樹の新作『1Q84』(1,2)に夢中で、ついに
徹夜寸前となってしまいました。奇妙な題名ですが、これは
ジョージ・オーエルの小説『1984年』からヒントを得たもの
です。当時の事件が、記憶を解きほぐすように語られてい
きます。ようやく1冊目を読み終えたところですが、しばらく
は睡眠不足がつづきそうです。
今月は香港でアートフェアーやオークションが続きました。
内容的にはいまの情勢を反映したものですが、物故作家の
落札が眼に留まりました。


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