この頃の作家さんは、プレゼンテーションに熱心である。
クリステイーズ香港の敏腕デイレクターがアジアのマーケットを変革したということは先日、小山氏から伺ったが、シンガポールに拠点を置くゆめアートからの作品購入においても、作家本人とオーナーが直接、逢うことが条件となっている。作家本人にプレゼン能力とコミュニュケーション能力がなければ、その場で、販売交渉は成立しない。
クリステイーズ香港の敏腕デイレクターの話からもそう思ったのだが、これからは、作家本人も個人事業主でなければ成功はおぼつかないだろう。
今までの画商という役割分担は、今後どのような役割に変化してゆくのだろうか。
さて、そんな若手作家の作品が青田買いのように海外投資家の手に渡る風潮の中で、いかにも日本らしいプレゼンの仕方が『ごろにゃん方式』である。
この言葉は、とある大学教授から聞いた言葉だが、有力な評論家などに、猫なで声で近づき、頭をなでなでしてもらいながら、のし上がってゆくというものである。
この手の作家には、女性が多いと思うのだが、なかなか有効な手だてのようである。