「どちらにいる」
山嵜雷蔵 折笠敬昭 二人展「どちらにいる」は、多摩美術大学にて共に日本画を学び、同大学院を修了した二人の作家による絵画の展覧会です。
二人はそれぞれが独自の世界観と作家性を持ち、全く異なった技法や思考に基づき、制作と研究を重ねながら現在に至るまで作品を発表してきました。
互いの強い個性を、どうすれば強調しながら同じ場に共存させる事ができるか、考えた二人がたどり着いたコンセプトは、お互いの作品を同じ規格で制約し、徹底的に対比を演じながら、提示するというものでした。
同じ規格、同じ壁面、同じ空間。それらの制約の中で、二人が作品で提示する徹底したシンメトリーのイメージは、例えば「陰と陽」、「生と死」、「苦と楽」、「過去と未来」、「内と外」などといった相対の言語を想起させます。
作品とは、作者の筆致やイメージの積み重ねによって成り立っているという構造を見たとき、それは今現在の我々が立つこの瞬間に似ているとも言えるのではないでしょうか。
もし「選択」という行為が自分の意思によって可能であるとしたなら、意識と無意識の間に「自分」を感じることができたなら、我々は相対するイメージのどちらを選んでここまで歩んできたのでしょうか。
二人の作家が提示するそれぞれの世界の狭間に、鑑賞者は何を見て、自分は今「どちらにいる」と感じるのでしょうか。
山 嵜 雷 蔵
YAMASAKI Raizo
1991 長崎県出身
2016 多摩美術大学大学院絵画専攻日本画研究領域修了
2012 坂田恭平×山嵜 雷蔵 二人展 (湘南くじら館 / 藤沢)
2013 個展 (Gallery 銀座フォレスト / 銀座)
2014 多摩美術大学絵画学科日本画専攻卒業
2014 新世代の日本画6人展 (アートスペース羅針盤 / 銀座)
フラクタル展 (スルガ台画廊 / 銀座)
2015 スクエア展 (フリュウギャラリー / 千駄木)
およぐサンドペーパー (櫟画廊 / 銀座)
現状〇原状 (佐藤美術館/新宿)
2016 修了個展 MUKURIKOKURI (アートスペース羅針盤 / 京橋)
アイトピアミュージアム (アイトピアホール/石巻市)
2017 想像力あるいは創造力の射程距離
(FEI ART MUSEUM YOKOHAMA / 横浜))
渺渺展 (東京銀座画廊・美術館 / 銀座)
渺渺小品展 (ギャラリー和田 / 銀座)
2014 第6回トリエンナーレ豊橋 入選
2016 Dojima River Awards 2016 入選
折 笠 敬 昭
ORIKASA Yoshiaki
1990 新潟県出身
2016 多摩美術大学大学院絵画専攻日本画研究領域修了
2012 異星の風景展 (アートギャラリー石/銀座)
2012 見参2012 (タワーホール船堀/船堀)
2013 奇麗展 (アートギャラリー石/銀座)
2014 多摩美術大学絵画学科日本画専攻卒業
多摩美術大学卒業制作展「えちがい」
(BankARTStudio1929/横浜)
新世代の日本画6人展 (アートスペース羅針盤/京橋)
多摩美日本画卒業選抜展フラクタル(スルガ台画廊/銀座)
第三回Artist Group -風-展 (東京都美術館/上野)
2015 吉祥寺WARP15周年突破企画「FAMILY」
アート部門 展示 (TSUTAYA O-EAST/渋谷)
公募展FACE 2015 損保ジャパン日本興亜美術賞展
(東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館/新宿)
2015 日本画研究領域2年生展「現状○原状」 (佐藤美術館/新宿)
個展「無い人の在り方」 (アートギャラリー石/銀座)
2016 個展「在るはずのなかった日々」 (アートスペース羅針盤/新宿)
エレクトリック・シュールコアバンド「不屈の卑屈」としても活動
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