成瀬 遼 展

2013.12.23.Mon.〜12.29.Sun.

11:00〜19:00

※最終日17:00まで





成瀬遼 Naruse Ryo
1984年 大阪府生まれ
2002年 個展(アートスペース羅針盤/京橋)
2007年 個展(ギャラリー日比谷/有楽町)
     アートフェア「ART Singapore 2007」(Suntec Singapore/シンガポール)
2008年 アートフェア「ART Singapore 2008」(Suntec Singapore/シンガポール)
     個展(ANDREWSHIRE GALLERY/Singapore/シンガポール)
2009年 個展(アートスペース羅針盤/京橋)
     個展(桜華書林/長野)
     グループ展「シブヤスタイルvol.3」(渋谷西武/渋谷)
2010年 個展(芸術空間あおき/静岡)
     グループ展「NINE COLORS」(渋谷西武/渋谷)
     グループ展「O gou Exhibition」(池袋西武/渋谷西武/池袋、渋谷)
     グループ展「ガラパゴスファイン1GalapagosFine1」(たけだ美術/銀座)


「僕の画廊散策日記」を終えて  御子柴大三

12月6日、ギャラリー羅針盤に「成瀬遼展」を見に行く。かつての彼の抽象作品を購入したことがあるが、昨年の同画廊での個展では作風が大きく変った。
今展も前回展の作風と同列であったが、作風に進化というものがあるならば、大いに褒めていい進化といえよう。全体的にアクリル絵具を使ったクリスタル色となっているが、今という時代の時代感覚を反映していてクールである。しかし、そのクールさが、シーツやマクラスカートエリ等の皺に焦点をあてることによって俄に体温を帯びる事となる。シーツの皺は、今そこに人が横たわっていた という気配と温かみさえ感じさせたが、それが砂丘の波紋にも見紛うような「眺望」へと化していることは作家のダブルイメージの操作が的確である証左である。脱ぎ捨てられているスカートが、空から落ちて来たように描かれていた「落りたつ」は、そこに体温さえ留められているようで愛らしいが、抜け殻のような儚さも伴っている。夢と挫折ーこの文学的表現を見事に絵に昇華させていた一枚と思えるのだ。


AS アート・スクエアの会 特別号 2011.May





 


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