おとづれ
「音」という字は神の声を聴くことだった。
「おと」が神を「つれて」くる。
その「おと」は暗い「闇」の中でしか聞こえない。
「闇」という字に「音」がはいっている所以・
際限なく広がる墨の階調は、言葉や数字の概念、色や形といった視覚の網からは零れ落ちてしまう」なにか、たいせつな「おと」を、救い得るんじゃないかと感じる。
それを譜面におこそうとした痕跡が、僕が「おとづれ」と題した作品群だ。
「境」はそんな「おと」を聴き得る場所。今まで自分が描いてきた、そしてこれからも描こうとしているものはそんな場所の光景だと思う。
よく考えてみたら「境」という字にも「音」が隠れているじゃないか・・・
■足立 正平(あだち しょうへい)
1976年 東京都生まれ
1999年 多摩美術大学日本画専攻卒業
2000〜2003年 中国・中央美術学院国画系進修(中国政府給付奨学金奨学生)
2003年 個展 龍順成画廊(北京)
2006年 グループ展 レゾナンス/日本画作品4人展・KEY gallery(銀座)
グループ展 8人展・ギャラリー石川
2007年 グループ展 レゾナンス/日本画作品4人展・アートスペース羅針盤(京橋)
上野の森絵画大賞展
2008年 日本画小品展 アートスペース羅針盤(京橋)
2009年 個展 アートスペース羅針盤(京橋)
個展 「残糸糸曲」(長後 湘南くじら館)
2010年 個展 アートスペース羅針盤(京橋)
2011年 グループ展 「男の墨 女の墨」 柴田悦子画廊
個展 「おとづれ」(鎌倉ギャラリーカフェ ジャック&豆の木)
個展 「おとづれ-境-」(京橋 アートスペース羅針盤)
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