5年間同棲してきたクロは、通りすがりに必ずニャアと鳴く。最近、何が言いたいのかわかるようになった。撫でてほしいのか、エサが欲しいのか、ベランダの扉を開けてほしいのか。ぼくたちの祖先も、言葉のなかった数十万年前は、あー、とかおーとか母音でお互いの思いを伝えあっていた。ナームや、アーメン、アラーはその名残。まだ、言葉の無い頃、地面に枝で絵を描いていたかもしれないなあ。つい最近、長い時間かけてPCで作った原稿がフリーズして消えたとたん、両手をおなか辺りで叩いて、「あうっあうっ」っと叫んでいた自分は、確かにオットセイだった。ということで、ぼくの作品は、説明できないというか、するに足りない(言葉が)ほどの感情的なあれこれです。ただ、消え去るに忍びないほどの、宝石のような出来事にまつわる、ということです。
岐阜市生まれ
1982 武蔵野美術大学卒業
中風明世展(画廊光芳堂、ギャラリーなうふ同時開催)
2003 2005〜2009中風明世展(アートスペース羅針盤)
中風明世展(北びわこホテルGRAZIE)
中風明世展(パスワールド・岐阜)
中風明世展(イナガキ・コズミック・ギャラリー)
モダンアート協会会員 |