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ご冥福を祈ります。

「どうして、三十年もやっていた画廊を閉じる決心をしたんですか?ずいぶんお悩みだったんでしょう。さみしいじゃないですか?山口さんがいてくれたから、うちもがんばってこれたんです。」というと、
山口さんは、「ごめんね、ありがとう」とこちらを見ずに目を伏せたまま応えた。
それが最後の会話になろうとは知る由もなかった。
実に1999年の春に羅針盤をオープンしたが、2010年のいままで挨拶程度にしかつきあいがなかった。
それもこれも、あまりに経営に困難を極めており、その解決案に必死すぎて、こちらに余裕がなかったためかもしれない。
なんとか,危機を乗り越えてきたが、やはりなんといっても、皆様のおかげでということかもしれない。
三十年も続いたのだから、皆様のおかげということは重々承知のことだろうが、周りの悲しみはいかばかりか、又,関係者の無念のお気持ちは計り知れない。
大事なことは先延ばしにする.、これは短気で、気の弱い私の格言だが、死、などという大事なことは
できれば先延ばしにして欲しかった。
先延ばしにしているうちに,何とかなることもあろうから。
君は人が良すぎる,どこまで馬鹿なんだといわれようと、やはり、悲しみに涙し、共感し、なにか、自分に出来ることはないのかと自答する。
ご冥福を祈ります。
本当にさみしい限りです。
ですが、元気印の羅針盤は頑張ります。

 


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