2007 羅針盤セレクション 日本画三人展
それぞれのマチエール

2007.6.25.mon.〜6.30.sat.
11:00〜19:00
※最終日17:00まで



漆原 夏樹 (うるしはらなつき)

1977 神奈川県生まれ
2001 東京芸術大学日本画専攻卒業
2003 東京芸術大学大学院日本画専攻修了

絵画の持つ娯楽性について考えながら制作しています。
平面上で起こる物理的、精神的な出来事。
何が人を惹き付け、どのような影響を与えられるのか・・・対象物の組み合わせで起こる形態のせめぎ合いや物語性を手懸かりに今は描いています。


坂内 圭 (さかうち けい)

1978 兵庫県生まれ
2003 京都造形芸術大学日本画専攻卒業

「記憶」という言葉は、私の制作にとって大変大きなキーワードです。
刻々と流れる時間の中で、生命は生と死を繰り返しながら「記憶」を途切れることなく繋げてゆきます。
植物は土に根をはり、花を咲かせ、何百何千の種(記憶)をつくり、枯れてゆきます。
私はその花の記憶の一瞬を画面に描き、花が枯れてしまっても、絵が朽ちない限り画面の中で花は生き続けるんじゃないか… 私の記憶の中にも生き続けるんじゃないか… そう想うのです。


笠原 宏隆 (かさはら ひろたか)

1977 埼玉県生まれ
平成9年 東京芸術大学日本画専攻卒業

小さな穴を幾つも空ける。感覚的に、しかし正確に穴を空ける作業。
そんな作業を繰り返すうちに、最初は何でもない単純な小さな一つの点も次第にその数が増えるにつれて、一つ一つの点の間に一種の法則の様な感覚が生まれてくる。
やがて点は集まり動きだし、一つの宇宙を創りだす…。

以前から、幾つもの正方形や円を使った幾何学模様的な作品を制作してきましたが、制作する切っ掛けになったのは地下鉄のトンネルやビルの一面に張り巡らせている無数のタイルでした。
肉眼では全てを確認できない程の無数のタイルが、ある法則によって張り巡らされているのを見て、分子や原子といったミクロ・マクロの世界に自分が入り込んだ感覚に陥りました。よく「無数の星が出ている夜空を見上げた時に宇宙の広さを感じ、自分自身が小さくなった様だ」と言いますが、それと同じ様な感覚だった事を覚えています。この世に存在する物質は単純な形状をした分子や原子が、ある法則の下に集まって形成されミクロやマクロの世界が、この地球や広い宇宙を創りだしています。
小さく単純な形が集まった時、そこには想像を絶する巨大で壮大な不思議なエネルギーが生まれ存在すると信じ、これからもこの無数の幾何学的で単純な形が支配する世界の住人となり、その不思議なエネルギーを感じていきたいです。


 


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