■紋谷 幹男(もんや みきお)さんの美術鑑賞BLOG「画廊巡りノート」から
画面一面に野に咲く花が描かれていますが、
作品名が示す通り、
作品はモチーフの再現や説明が目的ではなく、
花の姿で何かを抽象、象徴させているようです。
花や葉以外の背景(状況)は表現されず、
色は強い原色は避け、淡い色が使われ、
奥行きや、気候、時間や光や影などの基本的なことも
具体的に説明されず、
ただひたすらに、花を描き込んでいます。
リアルに描かれた抽象表現です。
静かに奏でられたピアニッシモのような弱い音を重ねながら、
強い旋律(存在感)を生み出しています。