『川村記念美術館のロスコルームもいいけれど、それに匹敵するくらいの素晴らしさで、この空間から離れ難い』と、絶賛されている。
滞在時間が長くなればなるほど、人はみな古田ゆかり作品に魅了されるのである。
『作家のこころの思いの深さが作品の深度に呼応する素晴らしさだ』と評論家の先生から、お褒めのお言葉もいただいた。
以前は普遍的なものを描きたいと思ったそうだが、デンマークへ旅するようになってから、素の自分をその時々の心の流れのままに表現し、見る人には自然に感応していただきたいと思うようになったのだそうだ。
さて、同じ日本画の作家さんからの感想を紹介させていただくことにした。云い得ているので、感動した。
古田さんの作品からは以前にはなかった何か新しいメッセージを感じます。
今後が大変楽しみです。
画廊でお話した「絵描きの日常は絵の中にあり」と申しましたが、同時にやはりよく耳にする「自由」について最近考えておりました。
英語にすれば「free」で、往々にして同様の意味として使われますが、私の考えでは「自分に由来する」のかと思います。
上述の「何か新しいメッセージ」には彼女の「新しい自由」が当てはまるのではないかと、あの「紅葉の渓谷」や「松の木」に見える作品(本当のタイトルは「融化」「森を覆う」でしたっけ?)から感じます。
また、岩絵の具は見せて頂いたジュエリーと同じく、人の手に掛かれば陽光を放つ玉となって美しく、
反対に自然に有れば月下に佇む石となってこれも美しく感じます。
兎角、青・緑は「色」として見えることが多いのですが、古田さんのは水をしたためたようで、才能を感じます。
PS:
緑青の孔雀石の石言葉は「危険な愛情」で、
群青の藍銅鉱は「二面性の調和。理想と現実を結び付け、精神と肉体を癒す。」だそうですよ(笑)
新しい自由を獲得した彼女の内面は、人を包み込む柔らかさも兼ね備えている。
宝石のような輝きを放つ彼女の絵は、人の心をとらえて離さない。
小さい作品も多数あり、お手頃価格なので、なかなかの人気である。
ぜひ、お見逃しなく。
来て後悔はしません。