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長期の不在

「此の絵の作者、手塚さんには、この頃大きな変化があったのではないですか?」
と、とある業界関係者が鋭く指摘した。
今回のコンセプトは、「長期の不在」だ。
親愛なるおばあさまを失った悲しみを表現した『きっと「日常」の一部なんだと思う』というタイトルで描いた作品は、着物姿の女性の泣く姿もさることながら、涙の粒がロウをたらして表現されている。
指に何本も蝋燭を挟み、たらした蝋はかさぶたのように厚く盛り込まれた。
「長期の不在」というより、『超短期の在』と言うべき,短い生涯を送るわれわれ、生きとし、生きけるものの悲しみは、作家にとっても普遍的なテーマであるようだ。

 


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