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強い意志を持ったまなざし

今日は天気も悪く、どしゃぶりのため、午前中は全くといっていいほど人は来なかった。
しかし、午後から夕方にかけて,評論家や美術館関係者の方にお出でいただき、貴重な話が聞けた。
個展では作品販売ばかりが重要なのではなく、やはり、ジャーナリストにも関心をもってもらい、マスコミに取り上げてもらうことも大事だろう。
荒川さんの絵は、ほとんどが女性の顔だが,意志の強さがその表情やまなざしに表現されている。ボデイがそれに比べると弱いためによりいっそう、女性の存在感が強調されている。
背景は、ぼんやりとした木々や森、見え隠れするこどもの豆粒ほどのシルエットくらいだ。それは、日常の世界ではない。
彼女の絵に登場する子供達は、森からこちらを見てはいるが、足だけが描かれていたりするため,ややおそろしげでもあり、子供の無垢なかわいらしさとはムードの違うものだ。それは子供の持つ本質を描きたいという彼女自身の強いまなざしなのである。
個人的には、体操着を着た子供達がヤギと一緒に大きく回転してゆく100号の大作が一番好き。
あとは、桜の木の下で、かくれんぼする子供の絵も好き。
ふと、高校時代に読みふけった萩原朔太郎の草の上で遊ぶ猥雑な詩を思い出した。
思い出すはずのない詩のはずだが、どうしてだろう。
記憶の連鎖とは不思議なものだ。
子供が森で遊ぶ時、そこには大人の見えない魔女が悪魔の笛を吹いているだろう。
ある日突然、町から子供が消えたドイツの古い町の伝説のように。

 


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