櫻井あすみ展 流転と滞留

2023年3月20日 - 2023年3月25日

櫻井 あすみ Asumi Sakurai

略歴

1983東京都生まれ
2006早稲田大学第一文学部総合人文学科人文専修卒業
2015広島市立大学芸術学部日本画専攻卒業
2017東京藝術大学大学院美術研究科芸術学専攻修士課程修了
2021-2022川口短期大学こども学科非常勤講師
2019-現在星野学園小学校図工科非常勤講師/千葉県在住

主な展覧会

2016第34 回上野の森美術館大賞展 優秀賞(産経新聞社賞)
2016個展「〈 p r e s e n t 〉」The Artcomplex Center of Tokyo(東京・新宿区)
2017「FACE展2017」損保ジャパン日本興亜美術館(東京・新宿区)
2017「第34回上野の森美術館大賞展 入賞者展」上野の森美術館ギャラリー(東京・台東区)
2017個展「通り過ぎた記憶、生成する景色」The Artcomplex Center of Tokyo(東京・新宿区)
2018個展「虚像とアクチュアリティ」TS4312(東京・新宿区)
2019「ABR on ABR展」長岡造形大学ギャラリー(新潟・長岡市)
2019個展「連続と断片」space2*3/KURUM’ART contemporary(東京・中央区)
2020「ART=Research 探究はどこにあるのか」展 小山市立車屋美術館(栃木・小山市)
2020個展「残像」TS4312(東京・新宿区)
2021個展「ふきだまる、永遠、かのような」space2*3/KURUM’ART contemporary(東京・中央区)
2022「FACE展2022」SOMPO美術館(東京・新宿区)
2022「Articulation 区切りと生成」展 小山市立車屋美術館(栃木・小山市)
2023「On Your Mark」展 maison de たびのそら屋(新潟・長岡市)

その他

2017澤村伊智著『ししりばの家』(角川書店)装画
2018小松佳代子編著『美術教育の可能性?作品制作と芸術的省察』第6章(勁草書房)「「贈与」としての美術・ABR」執筆
2022「アーティストインレジデンス@工房このすく」参加 (新潟・長岡市)

街を歩き、ありふれた景色を写真におさめ、絵画へと変換することを繰り返してきた。

かつて、特定の時間と場所と記憶に紐づけられた景色は、画面上で流動しながら積層していく顔料や箔のマチエール越しに、いつかどこかにありえたかもしれない、匿名の景色へと変容していく。

見える世界は、ずっと前からそこにあって、これからもそのようであり続けるかのようだ。

けれどそれは、常に動き、変化していくもののほんの断片でしかない。

川底の砂粒のように、それらはほんのひとときそこでよどみ、留まっているにすぎない。

そこには把握しようもない記憶が無数に交錯し、ときおり窪みにひっかかっては流れ去っていく。

これまでの制作の道のりを振り返りながら、変わりゆくものと、私のなかでいましばらく変わらずにあるものとを、見つめなおす場にできたらと思う。