VISIONする・かたち

2021年11月1日 - 2021年11月6日

大谷 清・津のだ とも子

新・ふぉろろまぁの

雑踏の中、過去・現在・未来が凝縮したエネルギー体として、出現したイタリアのフォロロマァノ。 40 年前のことです。この体感が「新・ふぉろろまぁの」シリーズの始まりです。記憶の中の感動は、 私の意識の中で「ふぉろろまぁの」となり、昇華されて「新・ふぉろろまぁの」となり、「フォロロ マァノ」とは全く違う世界しかし同質のエネルギー体へと転換され、私の記憶の要となりました。 記憶は日々改変し、あらたな記憶やその断片はエネルギーとなり変容し続けています。「新」という 言葉は私とって、新しいであり、新たに始まるということです。 私は不確定な流動的存在です。自己と言うものがあるごとく自己主張と思い込んだ発言をした り、行動したりして、私(自己)は変わらずにいつまでも同じように存在し、確定的に見てしまい がちです。しかし私という存在は、他との関係の中の瞬間的なものであり、次の瞬間にはその関 係は解体し、変化・変容し続けています。そのような連続のなか肉体ですら瞬間瞬間であるにす ぎないと思うのです。私と木や草や花やその他もろもろの関係は瞬間的な現象のなか、相互浸食 し合っている状態であるからと思います。この状態を感覚と呼ぶのだと思います。違う側面で見 れば相互浸食はエネルギー的なのです。それが在るという感覚だと思うのです。 みえないものを、新現実として見えるように描くことを思うのです

津のだとも子


津のだとも子

略歴
カルチャースクールにて塗師祥一郎氏に学ぶ 日本美術学院にて和田雄之助氏より彫刻を学ぶ
2019 年「二人展」東京京橋「羅針盤」
2021 年 3 月「VISION する・かたち」展 茅野市美術館
諏訪美術会 会員

メルロ・ポンティは「沈黙なるものも言葉でざわめき立っている」と言う その「ざわめき立っているもの」をも消し去ることはできないだろうか、などと考え たりもしている

大谷 清

大谷清

略歴
新宿美術研究所にて 麻生三郎氏 山口長男に師事 モダンアート協会会員 NAU 二十一世紀美術連立展会員
個展・グループ展 多数