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2009.8. 2.Sun

ココのワイン

先週の日曜日、とても暑い日、栃木の足利市にある画廊、ギャラリー碧に彫刻をおさめに行った。
浅草で彫刻家と待ち合わせていたが、せっかちな私は一時間も前に浅草についてしまい、浅草を散策。
おもしろいなあ。
だんごや神谷バーの電気ブランなどにひかれる。
ダイエット中なので我慢、我慢と言い聞かせて、ぶらぶらしていると,時間になったので、伊勢崎線のホームに行くと、すでに彫刻家の菊池君は来ていた。
菊池君は,東京芸大の保存修復の博士課程を修了し、現在、芸大の助手をしているが、9月から東大の博物館に勤めるそうだ。
実直で、誠実な性格で、人柄も温厚。
仏像の修復などの学術的な知識が滲み出る彼の作品には多くのコレクターが惹き付けられていたが、足利の画商の山川さんも例外ではなく、たいそう興味を持って、彼の話を聞いていた。
山川さんは、画商さんとして素晴らしい方で,勝手に師匠と仰いでいる。
三人でランチを一緒にということになり、こころみ学園のワイン醸造場ココ・ファーム・ワイナリーのレストランへ。
高原の傾斜地にぶどう畑がある。
そのぶどう畑のすばらしい景色を見ながら、テラスハウスでまずはワイン。
なんて新鮮な美味しいワインだろう。
ワンプレートランチには、新鮮な野菜と骨付きのソーセージに白パンが。
抜けるような青い空に、目にまぶしいくらいの高原の木々の緑。
ブドウの種で穫れたコレステロールがゼロのオイルとワインと青カビのソースを買う。
山川さんからは美味しそうな新鮮なトマトジュースをお土産にいただき、いたれり、つくせりの幸せな一日だった。

2009.8. 2.Sun

ココ・ファイナリー

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なんと、日射しの強い日でしょう。
ココのワインは最高です。

山川さんに連れて来てもらいゴキゲンの筆者。

2009.8.29.Sat

熱狂的なあまりに

人がなんと云おうと好きなものは好き。
他の人がどう評価しようとあくまでも自分の趣味を持ち込むこと。
売れるとか、評判がいいとか、そんな他人の評価や経済的なことなど、おかまいなしでいい。
そんな企画をやることは、画廊経営者にとっての生き甲斐である。
自分にこれほど共感出来、寄り添うような作品に出会ってしまったからには、それはもう、単なる熱病としかいいようのないものだ。
そんな熱狂的な展覧会を開催することが、自分への最大のご褒美。
学校を卒業する時、入学する時、いつも見上げる空。
そして、新しい校舎の壁。ひび割れた壁やしみ。
校舎と校舎の隙間からのぞく青い空に怯えながら、新しい環境に入っていく時のときめきと緊張感。
私のやや神経症的な気分は、どこまでも青い空へと続く。
そんな新しい環境に慣れるまでの緊張とときめきを同時に感じさせてくれる作品に出会った。
それが中風明世の作品だ。
雷を浴びたように感じるものがあった。
運命の作家に出会ったと思った。
色を強烈に感じる作家、それが中風明世だ。
暑い夏の日に強烈な太陽の光を浴びるようだ。
身体に刺さるような強烈な光。
アルコールに浸したナイフにさされて死にたいと思っていた思春期の欲望を刺激するかのような作品群だ。
銀のナイフのようなジップは、上から垂直におりてくる。
バーネット・ニューマンに似てるだとか、似てないだとか、そんな議論もあった。
しかし、私にとって彼の作品は、欲望を刺激し、エロスとタナトスを同時に体感させてくれる絵画だ。
マリファナもお酒も薬もいらない。
いい絵画には、テンションをあげるだけのイリュージョンがある。

 


   

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